享年と行年の違い【お位牌の知識】

享年と行年

仏事などで聞く享年と行年

お問い合わせも多いのですが、
実際、享年や行年って言葉を耳にした事はあっても意味もその違いもわからない・・・
って方も多いと思います。

今回のブログは享年と行年の意味や違いについて調べてみました。
お位牌をこれから作られる方に少しでも参考になればと思います。

一般的な意味として

一般的には、

『享年』・・・天から享けた(授かった)年数。

『行年』・・・生まれてから経た年数。

となっているようですが・・・
わかりにくい(笑)

天から享けた??
生まれてから経た??

って感じですが、
辞書などでは同義語とされていて、
同じ意味で使われる事もあるそうです。

ようはこの世に生まれて、亡くなられた時の年齢なのですが、
まず『生まれた』のをいつと捉えるか。

命が誕生した時(御懐妊)からなのか、
お腹から出てきてから(御出産)なのか。

『亡くなられた年』の考え方も、
天から授かった寿命としてなのか、
生まれてから何歳まで修行して(経て)きたのか。

(この辺のニュアンスはちょっと難しいです。。。)

などなど意味は同じでも捉え方、
考え方の違いによる所が大きいのではないかと思います。

他の意味では、

『享年』は何年生きたか。

『行年』は何歳まで生きたか。

となってもいるようで、
享年の場合は年数の為、本来『○○歳』とは書かないようで、
行年の場合は○○歳となるので違いがわかり易いです。

ただ実際御注文頂くお位牌のほとんどは歳を入れているケースの方が多く、
必ずしも歳と書いてはいけない訳ではないようです。

結局のところ、
お寺さんの考えに左右される所が大きいかもしれません。

数え年と満年齢

享年と行年では使われる年の数え方が異なる場合があります。
天から享けた年数とする享年ではお腹の中にいる期間も含む為に数え年
生まれてから経た年数とする行年では満年齢とする場合が多いです。

つまり数え年を使うときは享年、
満年齢を使うときは行年、とも考えられます。

ただしこれは地域やお寺さんによっては逆の場合もあります。
現在はわかり易くする為に享年でも満年齢にするお寺さんもあるようです。

数え年と満年齢については下記をご参考にしてください。
満年齢、数え年について

お位牌作成時

新しくお位牌を作る際に享年なのか行年なのかと迷われるかと思いますが、
地域やお寺さんによって考え方もバラバラで、
明確な答えが出ないのが現状です。

ですが基本的には白木のお位牌通りに作成しますので、
それほど悩む事はありません。
ご先祖様のお位牌がある場合はその表記と合わせるのが一般的です。

もし白木のお位牌にどちらも記載が無い場合やご先祖様のお位牌が無い場合は、
一般的に多い例として、
数え年の場合は享年を、満年齢の場合は行年を入れられても良いかもしれません。
もちろんお寺さんに素直に相談するのが一番宜しいかと思います。

先にも書きましたが、
お寺さんの中でも数え年が日常であまり使われない現代ではご遺族にわかり易く、
満年齢で授けてくださる所が多くなってきているそうです。

大事なのはいつまでも故人を忘れずにいる心です。
何歳でお亡くなりになられたか、
わかり易いというのは重要なのかもしれません。

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