【先祖の位牌をひとつにまとめる】先祖代々の位牌の作り方

ご先祖様に対する想いは人それぞれですが、今の自分が存在するのは過去の時代を生きた数多くのご先祖様があってのことです。平和で充実した毎日を送れることをご先祖様に感謝をし、ご先祖様のお位牌に手を合わせたいものです。そうすることできっとご先祖様も見守ってくれるはずです。

ご先祖様をさかのぼると非常多くのご先祖様がいます。親は2人、祖父母は4人というように先祖を遡っていくと、たった3代で14人ものご先祖様がいる計算になります。それらのお位牌をすべてお仏壇に飾ることはスペース上、不可能です

お仏壇の飾り方のルールでは、そのようにどんどん増えていくご先祖様のお位牌をひとつにまとめることができます。その方法の一つが先祖位牌です。(先祖位牌ではなく回出位牌という方法もございます)

本記事では先祖位牌の作り方や注意点などをご紹介させて頂きます。

先祖位牌イメージ

先祖位牌の作り方や注意点

【ルール】先祖位牌に切り替えてよい時期は33回忌や50回忌の弔い上げ後

ご先祖様のお位牌を「先祖位牌」に移してよい時期は「33回忌」又は「50回忌」の「弔い上げ(とむらいあげ)」後となります。

「弔い上げ」とは、法要は一般的に「33回忌」又は「50回忌」で故人の法要を最後とします。このことを「弔い上げ(とむらいあげ)」といいます。弔い上げをもって、それ以降の仏事は行わず、年忌法要は終了ということになります。
これは50年後、100年後となると故人を直接知る人はほとんどいなくなってしまうため、子孫によってお仏壇での供養を行うということになります。

【作り方】お位牌の表面に「○○家先祖代々之霊位」といれ裏面は文字入れしない

先祖位牌の表面には「○○家先祖代々之霊位」といれます。その上には「梵字・冠文字」を入れることもあります。梵字・冠文字は宗派によって梵字を入れることが多い宗派、ほとんど入れない宗派、がありますので付けるかどうかは「梵字って何?」をご参照ください。
また先祖位牌では梵字などを文字入れせずに「家紋」を文字入れされる方もいらっしゃいます。どちらを選ぶかは決まりはないのでお客様次第です。
そして先祖位牌の裏面は何も記載しません

梵字・冠文字・家紋あり

【位牌の種類】先祖位牌のデザインに決まりはないのでお仏壇に合わせたものを選ぶ

先祖位牌はデザイン・種類に決まりはありません。基本的にどのようなお位牌を選んで頂いても大丈夫です。ご先祖様を一つにまとめるお位牌ですので今後、何代も続いて残り続けるお位牌になる可能性がありますので品質の良い物を選びたいですね。お位牌の選び方については「位牌の選び方」を是非ご覧下さい。
先祖位牌の種類

【推奨】ご先祖様のご戒名などを残す「過去帳」があれば、なお丁寧

ご先祖様のお位牌をひとつにまとめて先祖位牌を作る場合、古いご先祖様のお位牌はお焚き上げしますのでご戒名や俗名などは残らなくなります。それ故、「過去帳」という仏具でご先祖様のお名前を書き記すのが良いでしょう。そしてその過去帳はお仏壇に飾り、先祖供養をしていく形が最も丁寧でしょう。
先祖位牌+過去帳を並べたイメージ

【入魂】ご先祖様の古いお位牌と新しい先祖位牌を菩提寺に持っていき入魂してもらう

先祖位牌を新しく作ったら、ご先祖様の古い位牌と新しくまとめた先祖位牌を菩提寺にもっていき、魂の移し替えをしていただきます。ご先祖様の古い位牌は菩提寺に引き取ってもらいお焚き上げして頂きます。
またこれは1周忌や3回忌などの法要と合わせて行うとスムーズでオススメです。魂の移し替えを法要と一緒にお願いする為、いつも法要の際に渡す「御布施」を5千円~1万円程度少し多めに包んで渡すと良いでしょう。
菩提寺に入魂してもらう

【回出位牌】ご先祖様のお位牌をまとめるもう一つの方法

先祖位牌を作ってまとめる方法の他に「回出位牌(繰り出し位牌)」にまとめる方法もございます。これは一つのお位牌に5枚~8枚程度の札板が入っており、ご先祖様の戒名などをそのまま移せるお位牌です。こちらの回出位牌で作る場合はご先祖様のご戒名や俗名などもそのまま残すことが出来ますので先程ご紹介した仏具の「過去帳」は特に設けずとも良いでしょう。
回出位牌の札板

【まとめ】先祖供養について

先祖位牌や回出位牌などのご先祖様のお位牌についてをお話しさせて頂きました。先祖供養と聞くと、いかにも年配の方々がするものというような感じがするかたも多いのではないでしょうか。

私達は両親から生まれ、その両親もまた両親から生まれると言うようにずーと歴史さかのぼって受け継がれてきたと思います。考えただけでも気が遠くなるほどの歴史が家ごとにあります。そして、今日、私達が生きているのもそのご先祖様が作ってきた歴史のおかげです。

食べるのにも苦労した戦争や貧困などを経験されてきたご先祖様もたくさんいるでしょう。また人生を全うできず亡くなった命もあるでしょう。今、私たちが平和な時代に幸せに暮らせているのもそんな苦労を乗り越えたご先祖様の歴史のおかげでもあると考えるとしっかりと感謝をするべきでないでしょうか。

そんなご先祖が一番喜ばれるのは、血を分けた子孫の私たちが自分のことを思い出しながらあげてもらうお線香ほどうれしいものはないのではないでしょうか?

そんな先祖供養の対象として先祖位牌や回出位牌を作りお仏壇に祀られることをおすすめいたします。またご不明なことがありましたらお気軽にお問い合わせ下さいませ。最後までお読み頂きましてありがとうございました。

先祖位牌イメージ
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